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活動&情報コラム

貯水槽劣化診断研修会 北海道・東北支部 北海道部会

2019/07/03

 (公社)全水協、北海道・東北支部、北海道部会の主催により、令和元年7月3日(水)、札幌市中央区の北海道ビルメンテナンス会館において令和元年度貯水槽劣化診断研修会を開催いたしました。佐藤佳雄業務執行理事副会長並びに、きんぱね関西株式会社の中川学関西支部副支部長をはじめ北海道部会会員の方々および関係各位のご協力により、北海道での開催が実現しました。

開催に当たり、北海道部会の田邊部会長から、貯水槽の管理は年1回の清掃消毒だけでは不十分であり、周辺機器や設備の点検を行い、劣化損傷の状況を把握した上で、貯水槽の権原者や担当者に写真等を添付した報告書を提出して、事故を未然に防ぐために不具合個所を改修することが必要であり、同時に安心安全な水を常時提供できるように提言し、災害時でも飲料水や生活用水を供給することが何よりも大切である、との挨拶がありました。

続いて、北海道・東北支部の及川相談役より以下の通り挨拶がありました。

「今回は北海道地区ではじめての開催ということで、本部、支部、部会が一丸となって取り組みました。東日本大震災でも多くの貯水槽が破損し、市民生活にも大きな影響がありましたが、常日頃の管理と劣化診断をきちんとやっていれば、防げた事例もたくさんあったと思われます。今後は本日の研修会を足掛かりとして、社内でも研修をして頂き、皆さんが管理されている建物のお客様にもしっかり説明してほしいと思っています。特にFRPの廃材処理は現状では困難な状況であり、できるだけ早期に劣化診断をして、取り替えではなく、補修して頂くよう勧めて頂きたいと思います。」

 講義は、まず中川講師より 「貯水槽の劣化現象と処置方法」の講義があり、主にFRP貯水槽の廃棄は困難な状況にあり、劣化現象に応じて診断を行い、適切な補修、修繕、メンテナンスを行うことにより貯水槽の延命を図り、長期継続的な管理の重要性について説明がありました。

昼食を挟んで、佐藤講師より「劣化現象事例・診断のポイント」として事例写真をみながら実際の診断のポイントを学びました。

続いて、北海道部会の㈱環境テクノスの中元寺講師より「貯水槽補修の施工例」としてDVDの動画をみながら実際の施工例を解説付きで説明していただき、あわせて不具合の例も動画にて見ることができたので、どういう対策をしなければならいかということが的確に把握できました。

続いて、後方に用意した防錆キャップやマンホールパッキンの実物を見て頂きながら、防錆キャップの取り付けなどの実務研修を行いました。

研修会の全日程を終え、北海道部会の山中副部会長から、飲料水の安全を守るには、①水の使用者、②建物のオーナー、権原者、管理者、③我々のような建物の管理メンテナンス業者、④行政、の4者が各々正しい知識と認識をもつことが必要であり、そのためにも今回のような研修会をもっともっと多く開催し、広めていかなければならないと実感しました、との挨拶がありました。

最後に、田邊部会長から修了証書の授与が行われ、終了しました。

今後は、全国の各支部・部会で研修会の開催を検討していく予定です。